コンプライアンス違反
収賄
コンプライアンス違反に当たる行為はたくさんありますが、収賄はその代表的なものの一つです。企業は、仕事を通じて政治家や公務員と接触する機会が多いものです。そのとき、自社に有利に仕事を回してもらうために、政治家や公務員を接待したり、金品を送ったりすることがあります。このような、職権を利用して特別な便宜をはかってもらうための不正な贈り物を、賄賂といいます。その賄賂を受け取ることが、収賄です。
政治家や官庁の役人の汚職事件があとを絶ちませんが、それらの多くは収賄がらみです。収賄は受け取る側の不正行為ですが、賄賂を贈る側も、もちろん不正行為を行っていることになります。政治家への献金問題で、しばしば企業のトップが逮捕されるのがそのいい例です。
収賄は政治家や公務員だけの問題だと思いがちですが、企業同士の間でも、有利な条件で仕事をさせてもらうために、相手の会社の重役を接待したり、金品を送ったりすることがあります。企業の中で職権を利用できる立場にある人が、そのような接待を受けたり金品を受け取ったりしたら、民間人でも収賄罪として5年以下の懲役または500万円以下の罰金が科せられます。
贈賄・収賄は、企業のトップだけに関わることではありません。一般の社員でも、仕事の現場で相手から賄賂を贈られたり、あるいは上司の指示で相手に賄賂を贈ったりすることがあります。賄賂を贈るにしても贈られるにしても、それは明らかな不正行為です。もし企業の中にそういう体質があるとすれば、その会社はコンプライアンス経営とはほど遠いと言わなければなりません。