コンプライアンスの基礎知識
CSR
CSRとは、日本語で企業の社会的責任という意味です。コンプライアンスは法令遵守ですが、CSRはそれよりもさらに広がりを持った言葉です。企業の活動はもともと利益の追求が目的ですが、利益の追求だけではなく、企業活動が社会に与える影響を考えて、市民や地域社会の要望に応えるよう自主的に社会貢献の活動をすること、それがCSRです。
CSRが言われ始めたのは、アメリカのエンロン社の不祥事がきっかけでした。2001年、アメリカエネルギー業界の巨大企業エンロン社は、不正経理・不正取引の事実が明るみに出て、経営破綻に追い込まれました。その後もアメリカでは次々に大企業の不祥事が発覚して、世界経済に大きな影響と混乱を与え、企業の社会的責任ということが広く問われるようになったのです。
CSRは、いまや日本の企業でも常識になっています。コンプライアンスが、外から要請されたことを守る、といういわば受け身的な姿勢なのに対して、CSRは、企業が自ら自主的にこうする、と決めるものです。受け身ではなく、積極的な姿勢を外に示すわけです。それだけ、企業としてのあり方が問われる重要な事柄だと言えるでしょう。
CSRを実践している例としては、環境問題への取り組み、適切な情報開示、誠実な消費者対応、ボランティア活動支援、安全で健康な職場づくり、などさまざまなものがあります。一般消費者や市民は、CSRをきちんと実践している企業の商品・製品ならば信頼できる、と高く評価します。CSRは、企業のイメージアップにも大きく貢献するのです。