コンプライアンスの基礎知識
ステークホルダー
ステークホルダーとは、企業に対して利害関係を持つ人々のことをいいます。従業員、株主、債権者、顧客、取引先、地域住民、政府などです。要するに、企業の活動が関係しているすべての人々、と言っていいでしょう。
企業の不祥事が続いて、企業のコンプライアンスや社会的責任、企業統治ということが盛んに言われ始めてから、ステークホルダーが注目されるようになりました。コンプライアンスと社会的責任にもとづいた経営を行っていくためには、ステークホルダーの意向を企業活動に反映させなければならないからです。
しかし、ステークホルダーと一口に言っても、企業との関係の濃淡によってその利害関係は異なります。Aのステークホルダーにとっては利益なのに、Bのステークホルダーにとってはそれがむしろ害になる、そういう場合も起こりうるわけです。
たとえば、株主と従業員の期待に応えて利益獲得のための新商品を開発したら、それは消費者が求めていたものとは違っていた、というようなことです。したがって、すべてのステークホルダーの要求を満足させられるような経営活動はありえない、と言っていいのかもしれません。
ステークホルダーの利害が対立する事態は、避けたほうがいいに決まっています。そのためには、企業としてステークホルダーがいま何を求めているのか、正しく分析する必要があります。企業との関係が近いステークホルダーだけを重視するのではなく、関係が遠いステークホルダーともコミュニケーションをはかって、日常的に信頼関係を築いておくことが大切なのです。